ザ・バンド (アルバム)
『ザ・バンド』 | ||||
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ザ・バンド の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | カリフォルニア州西ハリウッド、エヴァンヴュー・ドライヴ8850、プール・ハウス | |||
ジャンル | ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | キャピトル・レコード | |||
プロデュース | ジョン・サイモン | |||
チャート最高順位 | ||||
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ザ・バンド アルバム 年表 | ||||
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『ザ・バンド』(The Band)は、ザ・バンドが1969年に発表したセカンド・アルバム。本国では「The Brown Album」とも呼ばれている。
『ローリング・ストーン』誌が選んだ「オールタイム・ベスト・アルバム500」(2012年版)において45位にランクインした[2]。
概要
[編集]1968年3月24日、ロビー・ロバートソンはカナダ人のジャーナリストのドミニク・ブルジョワと結婚した[3]。同年7月1日、ザ・バンドのファースト・アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』が発売される[4]。ドミニクとの間に長女アレクサンドラを授かったロバートソンは家族3人でハワイへ飛び、ワイキキの水上ハウスを借りた。『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』のプロデューサーを務めたジョン・サイモン、サイモンの妻とワイキキで会い、新しいアルバムのための曲を書き始めた[5]。
『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』のレコーディングはニューヨークのA&Rスタジオ、ロサンゼルスのキャピトル・スタジオ、ゴールド・スター・スタジオなどで行われたが[6]、グループは次のアルバムの音をボブ・ディランとビッグ・ピンク・ハウスで録音した曲に近いものにしたいと考え[7]、レコ―ディングに使えそうな家を探した。ロバートソンがハワイにいる間にジョン・タブリンがカリフォルニア州ハリウッド・ヒルズにあるプール付きの邸宅を見つけた。その家はかつてジュディ・ガーランドやウォーリー・コックス、サミー・デイヴィスJr.などが所有していた物件だった。ロバートソン一家はハワイからハリウッド・ヒルズへ直接向かい、他のメンバーと合流した。ヘルムはプールハウスの寝室エリアで寝泊まりすることになった[5]。
グループとジョン・サイモンはキャピトル・レコードを説得し、3Mの8トラック・テープ・マシン、アルテックの604モニター、EMTのエコー・チェンバーなどをプール・ハウスに持ち込んだ。サイモンによれば機材のセッティングには時間がかかったため、その間にロバートソンは曲を書き、バンドは練習を行ったという[8]。
アルバムは1969年9月22日に発売[1]。ロバートソンはレコーディング・エンジニアも務めた。ミキシング・エンジニアはジョー・ザカリーノとトニー・メイ。ジャケットの写真はエリオット・ランディー、デザインはボブ・ケイトー(Bob Cato)が行った[9]。Billboard 200の9位を記録した。
2000年の再発盤にはライブ・アルバム『Rock of Ages』で初めて発表された「ゲット・アップ・ジェイク」はじめ6曲のボーナス・トラックが収録された。
2019年11月15日、「50周年記念2CDデラックス・エディション」と「50周年記念スーパー・デラックス・エディション」(6枚組)が発売された[10][11][12]。
収録曲
[編集]- Side 1
- ロッキー越えて - Across the Great Divide (Robbie Robertson) - 2:53
- リード・ボーカル:リチャード・マニュエル
- ラグ・ママ・ラグ - Rag Mama Rag (Robertson) - 3:04
- リード・ボーカル:リヴォン・ヘルム
- オールド・ディキシー・ダウン - The Night They Drove Old Dixie Down (Robertson) - 3:33
- リード・ボーカル:リヴォン・ヘルム
- ホエン・ユー・アウェイク - When You Awake (Richard Manuel, Robertson) - 3:13
- リード・ボーカル:リック・ダンコ
- クリプル・クリーク - Up on Cripple Creek (Robertson) - 4:34
- リード・ボーカル:リヴォン・ヘルム
- ウィスパリング・パインズ - Whispering Pines (Manuel, Robertson) - 3:58
- リード・ボーカル:リチャード・マニュエル
- Side 2
- ジェミマ・サレンダー - Jemima Surrender (Levon Helm, Robertson) - 3:31
- リード・ボーカル:リヴォン・ヘルム
- ロッキン・チェアー - Rockin' Chair (Robertson) - 3:43
- リード・ボーカル:リチャード・マニュエル
- ルック・アウト・クリーブランド - Look Out Cleveland (Robertson) - 3:09
- リード・ボーカル:リック・ダンコ
- ジョーボーン - Jawbone (Manuel, Robertson) - 4:20
- リード・ボーカル:リチャード・マニュエル
- アンフェイスフル・サーヴァント - The Unfaithful Servant (Robertson) - 4:17
- リード・ボーカル:リック・ダンコ
- キング・ハーヴェスト - King Harvest (Has Surely Come) (Robertson) - 3:39
- リード・ボーカル:リチャード・マニュエル
脚注
[編集]- ^ a b Harris 2014, p. 121.
- ^ The Band, 'The Band' | 500 Greatest Albums of All Time | Rolling Stone
- ^ ロバートソン 2018.
- ^ Draper, Jason (2024年7月1日). “‘Music From Big Pink’: How The Band’s Debut Album Defined Americana”. uDiscoverMusic. 2024年9月12日閲覧。
- ^ a b ロバートソン 2018, pp. 350–351.
- ^ Hoskyns 1993, pp. 146–159.
- ^ Jackson, Blair (2002年10月1日). “Classic Tracks: The Band's "The Night They Drove Old Dixie Down"”. Mixonline.com. 2017年4月25日閲覧。
- ^ “CLASSIC TRACKS: The Band 'The Night They Drove Old Dixie Down'”. Soundonsound.com. 2017年4月25日閲覧。
- ^ The Band - The Band (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ “ザ・バンド - 50周年記念2CDデラックス・エディション”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “The Band – The Band (2019, 50th Anniversary Edition, Box Set)”. Discogs. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “ザ・バンド - 50周年記念スーパー・デラックス・エディション”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2022年3月22日閲覧。
参考文献
[編集]- Harris, Craig (2014). The Band: Pioneers of Americana Music. Lanham, MD: Rowman & Littlefield. ISBN 978-0-8108-8905-7
- Hoskyns, Barney (1993). Across The Great Divide: The Band and America. Viking. ISBN 0-670-841447
- バーニー・ホスキンズ 著、奥田祐士 訳『ザ・バンド 流れ者のブルース』大栄出版、1994年8月。ISBN 978-4-88682-574-2。
- Robertson, Robbie (October 25, 2016). Testimony. Crown Archetype. ISBN 978-0307889782
- ロビー・ロバートソン 著、奥田祐士 訳『ロビー・ロバートソン自伝 ザ・バンドの青春』DU BOOKS、2018年10月19日。ISBN 978-4866470535。